元祖ミニマリスト・鴨長明の生き方に共感しまくりだった【すらすら読める方丈記】

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突然ですが、最近こちらの本を読みました。



実はこの本を読もうと思ったきっかけは、オリエンタルラジオ・中田敦彦さんのYouTube大学を見たことでした。



中田さんが動画内で「鴨長明は日本最古のミニマリスト」と言っていましたが、まさにその通りで、ミニマリズムを実践している私にとっても共感するポイントがたくさんありました。


今回は、『すらすら読める方丈記』を読んでの感想・共感したことについてお話します。


ぜひ、最後までお付き合いいただければと思います。


元祖ミニマリスト・鴨長明の生き方に共感しまくりだった

『方丈記』自体は、中学校か高校の古典の授業で習った記憶がありますが、冒頭の

「ゆく川の流れはたえずして~」

の有名なくだりしか覚えていません(笑)


みつまる

授業は文法中心だったから、どんな内容だったかもほぼ覚えていない



なので、『方丈記』をきちんと読むのはほぼ初めてでした。


鴨長明の生き方に対して、私なりの共感ポイントをお話します。


世の中のしきたりに背くと、変人と思われる

世にしたがへば、身、くるし。したがはねば、狂せるに似たり。

『すらすら読める方丈記』中野孝次 著

直訳すると「世の中(のしきたりなど)に従えば、心が苦しい。従わなければ、狂人と思われる」ということなのですが

これって、現代でも多くの人が抱える「生きづらさ」の原因になっているものなのでは…?と思いました。

鴨長明は元々、下鴨神社(かなり由緒ある神社)の跡取り息子でしたが、跡取りとしての立場を追われ、祖母の家で暮らしていました。
その後、とある縁で天皇から特別のはからいを受ける機会に恵まれますが、それを断り、出家して「方丈の住居」に籠ることとなります。



天皇のはからいも、当時としては「一個人のためにそこまでする…?」というくらい厚待遇なものだったそうで、断った鴨長明に対して、周囲の人々は「ついに頭が狂ったのではないか」と思ったそうです。


でも、「こうあるべき」「一般的にはこうするべき」よりも「自分がどうしたいか」「好きか嫌いか」を優先したい気持ち、個人的にすごく共感できます。

  • 安定した大企業で働くのが幸せ
  • 結婚して子どもをもうけるのが普通
  • 友達はたくさんいる方がいい


このような「こうあるべき」「これが幸せである」という固定概念があって、そこからはみ出すと「変わり者」扱いされるのは、いつの時代も同じなんだなあと思いました。


みつまる

今でこそかなり多様性の認められる世の中になってきましたが、鴨長明が生きていた時代は今よりも固定概念が強かったんじゃないかなと思います





でも価値観なんて人それぞれだし、幸せの形も人それぞれ。

自分にとっての幸せが、他の人にとっても同じように幸せかどうかは分からないし、逆も然りです。


周囲の意見や世間の目よりも「自分がどうしたいか」を大切にして生きていきたいものですね。

みつまる

今も昔も、生きづらさの原因はだいたい同じ




心穏やかに暮らすために「方丈の住居」に引きこもる

この世の中は生きづらい、どうにかして心の安らぎを得る方法はないかー、そう考えた鴨長明がたどり着いた答えは「移動式超ミニマルハウスで暮らすこと」


『方丈記』というタイトルの通り、四畳半より少し大きいくらいの正方形の家を山の中に建てて、そこで暮らし始めます。

しかもすごいのが、解体して移動できるということ(笑)



実際、鴨長明は『方丈記』の中で

もし、心にかなはぬ事あらば、やすく他へ移さんがためなり。

『すらすら読める方丈記』中野孝次 著

「もしイヤなことがあったら、すぐに他のところへ引っ越せばいい」と言っていて、そのフットワークの軽さには驚かされます。


みつまる

現代でも、キャンピングカーで移動しながら暮らす人や、ホテルを転々としながら暮らす人もいるし「いざというときに容易に移動できる暮らし」は心が軽くなるものなのかも



移動式ミニマルハウスで毎日何をして過ごしているのかというと、お経を読んだり琵琶を弾いたり、たまに外に出て山の中を歩いてみたりと、すごく自由きままに過ごしている様子が伝わってきます。

もし、念仏ものうく、読経まめならぬ時は、みづから休み、みづから怠る。さまたぐる人もなく、また、恥づべき人もなし。

『すらすら読める方丈記』中野孝次 著



鴨長明はいちおう出家しているんですが、「念仏が億劫なときは休むし、読経に気分が乗らないときはすぐ休む」と言っていて、「めっちゃ自由だな!」と思いました(笑)


この鴨長明の隠遁生活について、『すらすら読める方丈記』の著者である中野孝次さんはこのように言っています。

どんな強制も、規制も、罰も、他への恐れも、人への配慮も、偽善もない、完全に自由に心一つに生きられる世界、これこそ鴨長明が一生かかって獲得した、現世での極楽境なのだ。

『すらすら読める方丈記』中野孝次 著



この「自分の心にしたがって生きることが幸せ」というのが私には刺さりまくりました。



幸せとは必ずしも、物質的なことや世間から認められるといったことではなくて、「自分の心に嘘をついていないか」が一番大切と感じています。



人ではなく、自分のために生きる

われ今、身の為に結べり。人の為に造らず。

『すらすら読める方丈記』中野孝次 著

鴨長明は「私はこの住居を、他人のためではなく、自分のために作ったのだ」と言っています。


他人を意識したり、見栄をはって豪勢な家を建てるのではなく、自分が心地よく過ごせることだけを考えてこの住居を作ったのだ、と。



これについて、著者の中野孝次さんはこのように言っています。

大事なのは自分であって、自分にとって何が必要で何が不要か、それを見定め、自分のために生きるのが当たり前なのだ、と考えるようになる。基準は他人ではなく、自分にあるのである。

『すらすら読める方丈記』中野孝次 著



これって、ミニマリズムの根底にある考え方なんじゃないかなと思いました。


ミニマリストとかミニマリズムって、「ものを手放すこと」「少ないもので暮らすこと」という部分がフォーカスされがちですが
なぜ「ものを手放すのか」「少ないもので暮らすのか」というと、その答えは「好きなことをして、好きなものに囲まれて、自分らしく生きるため」だと思います。


私は昔「他人からどう思われているか」がすごく気になるタイプだったので(今もですが…以前に比べればだいぶ改善されました)周りの人に合わせてしまったり、服装やメイクなどもすごく気にしていました。


でも、ミニマリズムを実践して「自分軸で生きること」を意識し始めてから、他人の目が前ほど気にならなくなりました。

他人にどう思われているかは関係なく、自分の満足するように、自分らしく生きていくことことが、心穏やかに生きるためには大切だと思います



まとめ:私も心穏やかに、自分らしく生きていきたい

今回は、『すらすら読める方丈記』の感想と、鴨長明の生き方について共感した部分についてお話ししました。


ミニマリズムを現在進行形で実践している私にとっては、「元祖ミニマリスト」と言われる鴨長明の生き方はとても学べる部分が多いと感じました。


鴨長明自身も生きていく中でいろいろな困難や悩みにぶつかり、それらを乗り越えていく中で出した答えが「山の中の方丈の住居にひきこもって暮らすこと」だったのだと思います。


私自身まだまだ悩みや問題にぶつかることもありますが、それらを乗り越えた先に「自分らしい生き方」を見つけられるような気がしてきたので、今はまだ修行期なんだなと思って、頑張って乗り越えていこう!という気持ちになりました。


『すらすら読める方丈記』、鴨長明の生き方と、著者の中野孝次さんの「方丈記大好き」感がめちゃめちゃ伝わってくるのでとてもおすすめです。

ぜひ読んでみてください!




では!

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